2010年6月2日水曜日

擬似霊界が好きな現代ビト(その3)

ではこのようなネット上の仮想世界はどんな方向に進んでいくことが予想されるだろうか?まず高精細化は3D化も含めどんどん進み、ゲーム内でのアバターも今まで以上に多彩な動きや表情、表現が可能になる。あるところまでこの現象が進めば現実世界のあり方について個々人が考えることになるだろう。ゲームの製作者は既に現実社会について考えながらゲームプログラムを日々考えていることだろう。これはロボット開発のあり方にも似ている筈だ。どんなに精巧なロボットを創ったところで人体の精巧さには到底及ばないことを多くのロボット製作者は意識していることだろうし、医者など人体のことを多少なりとも知っている人々もその偉大な人間の建築構造に畏怖の念を覚えるはずだ。そういう意味で仮想世界の進展によって現実世界の理解が更に進むことが理想だ。勿論、霊界においては死者や精霊、より高次の精神存在との交流もあるのでネットの仮想世界以上に豊かな世界が展開しているのだが・・・。現実世界では常に時間と空間(距離)の制約を受けながら日々通常の生活を送っている我々。このまともな認識が崩れれば通常の生活は営めない。通常の覚醒状態で霊界を見ることは普通の人間には異常なことだ。しかしこの異常な状態を好む人間が増えているのかもしれない。現代人のインターネット依存症的行動の原因はこの辺にあると思っている。通常霊界を自在に行き来するためには古今東西宗派を問わず、それ相応の準備が必要になるがお金を払って誰でもお気軽にそのような状態を疑似体験できる訳である。おまけに人間は映像に滅法弱いときている。様々なドラッグよって幻覚を見るのが好きな人間もいるが、この手のクスリは元はといえば宗教儀式などにおいて欠かせないものだったはずで、その使用はシャーマンなどに限定されていた。こちらもお金を払えば誰でも手に入れられるようになると瞬く間に人間を堕落させる。現代は法律によって厳しくドラッグの使用を規制することで秩序を保とうとしているがなかなかうまくいっていないようである。資本主義というお金によって何でも売買できる時代に欲望を規制することがいかに難しいかをあらわしている。かつて宗教の持つ力によって守られていた人間は科学技術に守護されていると思いつつ無防備に悪の力の前にさらされている。

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